【開催レポート】大和田良ゼミ 関西クラス(インプレスフォトスクール・主催)第1回の様子

【開催レポート】大和田良ゼミ 関西クラス(インプレスフォトスクール・主催)第1回の様子


インプレスフォトスクールが主催する「写真家・大和田良ゼミ 関西クラス」の初回授業が4/15(土)、ソラリスにて開催されました。

このゼミでは最終的に今年10月末にソラリスで開催する展示に向け、全5回の授業を通じて自由制作についてみんなでディスカッションをしたり、課題による技術修得を目指していくゼミです。今日はその様子をちょっとだけご紹介します!

この日は初回ということで自己紹介と、各参加者が持参した作品を合評し、今後どう進めていくかのアドバイスと課題が大和田さんから提案されました。

さて、その合評ではどんな言葉が交わされたのでしょうか??以下、挙がった話題、気になった言葉を抜粋して掲載させて頂きます。「」内は大和田さんの発言(但し、会話の流れであったり、特定の写真を前にされてお話頂いた内容であることをご了承ください)。

大和田良・関西ゼミ
大和田良・関西ゼミ

■Aさん

(日常的にあるものをマクロで撮影した写真)

「写真撮ってて、自分で撮れたという驚きがあるじゃないですか。この中でそれが一番強いのはどれですか?」
「この二枚は奥行き感が排除されているので、1枚の平面的な何かに見えてくる。」
「世界の一部をスキャニングするような感覚があるのかなって感じがしますね。何かの一部をただ分析するというか。モノっていうのは結局、分子だったりが結びついて1つになっているんだけど、ここにあるのはその分子というのを撮るのがひとつの目的なのかなって思いますね」
「機械を通してなにか映像を得るということなんで、自分の手を離れた感覚の写真にあったほうがいいと思っていて、自分の価値観でここがきれいだから結構いい写真、となっちゃうといわゆるきれいな写真とかに留まっていて、その裏側にあるストーリーだったりとか写っていないものが作る意味だったりとかがなかなか出てこないんですね。こっちの写真のほうが出始めてるというか、写真の面白さとかわからなさとかが出てると思うんですよ。」
「ある程度写真やっていくと自分が使う距離感とか、普段自分が使うf値とかが決まってくると思うんですけど、作品を制作するってことでいうと、ひとつその先にいったほうが面白いと思うんで、今までの自分の撮り方だったり機材の扱いを疑ってみるっていうのが面白いかもしれないですね」

大和田良・関西ゼミ

■Hさん

(ジャンクカメラで写真を撮るのが好き)

「遊ぶのが面白そうですね」
「撮ってる世界観を見るとコラージュとかも面白そうですね。映像的というか。試しに作ってみるのも面白いかもしれないですね。」
「モノトーンの世界観を撮っていくとどっかで限界が見えてくるというか、その時にどうするかなんですけど。自分の中で幾つかプロジェクトを持っておくと、面白いと思うんですね。いままで撮ったものも含めて、じゃあ自由にそれを使って複数枚で構成して1枚にする方法、ざっくりいうとコラージュしてみたらどうなるかというのは一度やってみるとあうと思いますけどね」
「あとは発想としてロシア・アバンギャルドのコラージュの方法とか参考になるかもしれない。結局現代の作品を見ても、何かを下敷きにしたり、歴史に則ってやってることが多いので。だから一番最初に遡ることは重要なので、リサーチしながらやってみる」

大和田良・関西ゼミ

■Kさん

(ギターを弾く人の手元を撮っている)

「僕もギターを弾く方からすると、これはDだなとかコードの教本に見えてくるんです。これ手とか真っ白に塗ったらいいんじゃないですか?銀とかでもいいですけど。パフォーマンスとかで言うと人間のシルエットを見せるという意味では、銀とか白は多いですけどね。身体表現て言うのが他のジャンルではどう視覚的に表現されるのかそれを見てみるのもいいと思います。」

■Kさん

(歩いている時に見つけたものを撮っている)

「いま望遠で狭いところを撮りつつ、被写体全体を捉えようとしているところがあって、説明的になっているところがあるんです。そこをまずは意識しながら撮ってみるといいかもしれないですね。」
「表現としての写真を撮っていくという時に展示を見たりとかそういう時に、写真だと大雑把に2つに分けると『この写真綺麗だな』という形で見る方法と、『その写真に自分の何かを投影』したりとか何かしらの形で没入していく写真てあるんです。写真に写ってない何かを感じ取ったり見たりとかって。前者の方の感じ方で言えば、きれいな風景を綺麗に撮るとかっていう方向なんですが、いまどちらかというとそっちの方向の写真になっていて、写真に写っていないものが少いというか、写っているものがすべてになっているんですね。そこを抜けてくと写真てもっと面白くなるんですよ」
「自分の世界の見方っていうのを変化させていくのを試してみましょうか」

大和田良・関西ゼミ

■Iさん

(展示をした時の写真を持参)

「いわゆる旅の場所性のなさていうのがよく出てると思いますね。これが場所の説明になってしまうとなかなか写真として見応えが少なくなってしまうと思うんですけど、やっぱりどこを旅してもこの目線なんだろうなというその人の世界の見方というのが出ていると思いますね」
「この辺とかこの辺は、撮る人が多いというか。だから僕もそうなんですけど、大学とかで学生と一緒に写真を選ぶ時に『これは結構みんな撮るよね』『これはよく写ってるよね』というのからどんどん外していきます。それを何度もやっていくと、人と違うところを見てるところがわかってくるんです。」
「写真て目の前のものが全部写っちゃうじゃないですか。でも全員がそこを見た時に認識してるものは違うわけです。目は認識してないものは見えてないのと一緒なんですよ。だから他人には見えないものが、人には見えてる可能性っていっぱいあって。この人の写真って見ればあの人の写真ってわかるよねていうのは、やっぱりその人にしか見えてないものがあるんですよね。世界をどう切り取ってもこの人にはこう見えてるって面白さがあって、そのあたりを突き詰めていくとやっぱりその人にしか撮れないものとかが見えてくるのでセレクトするというのが最初の課題になってくる」

大和田良・関西ゼミ

■Nさん

(石をマクロで撮影している)

「このあたりのディティールがさらに大きくなると面白いのかな。顕微鏡カメラなんかも一つの方法ですけど、他のレンズを試してみるとか。それで比較してみてどっちがいいか」
「この写り込みが消えるといいですね、光の位置を調整しつつ。あとは琥珀とか透けるものはライトボックスとかで下から光を当てて撮ってみるとかで見てみたいですね。」
「パッと見た感じ背景は黒がしまって見えていいですね。」

大和田良・関西ゼミ

全員の合評をしたあとは、プロジェクターを投影しながら、次回の課題の説明が。話の中で、さまざまな作家や作品名を参考例として提示されながら、自分はこうだと決めずに柔軟に試してみるのがいいんじゃないかという提案をされる姿を見て、大和田さんのやわらかな発想と、引き出しの深さを感じていました。次回のゼミは5月21日(日)。一ヶ月ですが、皆さまの写真をわたしも楽しみにしています!