白石ちえこ「鹿渡り」

©白石ちえこ

ソラリス企画展/写真集刊行記念展

白石ちえこ「鹿渡り  Shikawatari」

2020年121日(火)〜1213日(日) 11:00〜19:00

※12/7(月)休廊

■作家在廊情報

12/5(土)、作家在廊予定です。


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12月1日(火)〜12月13日(日)まで、ソラリスでは企画展として、白石ちえこの写真展「鹿渡り」を開催いたします。白石ちえこの写真展は、ソラリスでは2017年の「島影 SHIMAKAGE」に続き、二度目の開催となります。

ページを開くと日常の喧騒が遠くに消え、柔らかな光に包まれた静かな時間が広がるような写真集「鹿渡り」。

2014年から2020年にかけて撮影された今作は、2016年にはartspace繭(東京)、2019年にはmind’s eye gallery Adian Bondy(フランス)での個展を経て、今年10月に蒼穹舎より写真集が刊行されました(600部限定)。

その作品世界を、作家自身の手によるオリジナル・プリントにてお楽しみください。

冬の北海道、道東。
薄曇りの空と雪がぼんやりとあたりを照らし、白くほのかな光りがどこまでも大地を覆っている。
真っ青な晴天の東京から来ると、そこには眠っているような静けさがあり、一気に遠い土地に迷い込んでしまう。

静けさに包まれて耳をすます。
白い無音の大地では、遠い森の樹々の枝から、ひとかたまりの雪が落ちる音までも、聴こえてきそうだった。

真冬の大地を巡るなか、夕暮れの凍った湖をちいさく一列になって渡るエゾシカの群れに遭遇した。
群れを眺めているうち、空と森とシカが一列に連なる自然の摂理を感じ、なにか神聖なものを見てしまったようなおごそかな気持ちになった。
海辺に出ると、渡り鳥が岬の気流にのって飛んで行く。
北海道の真ん中を渡るコハクチョウには、そこが数十万年前に海岸線だった記憶が刻まれていて、今も過去の鳥の地図を継承し、渡りを繰り返しているという。

道東では、今まで感じたことのない大きな自然との一体感の中で、弱い光に包まれながら、私と鹿と自然が一本の道でつながっていくのだった。

白石ちえこ「鹿渡り」あとがきより

■ 写真集

白石ちえこ「鹿渡り」

鹿渡り SHIKAWATARI|白石ちえこ Chieko Shiraishi

¥4,400- 税込

出版社:蒼穹舎
発行年:2020年10月5日
サイズ:A4変型 273 x 225 mm
ページ:80ページ

作品点数:59点
重さ:600g
製本:上製本ハードカバー
言語:日本語・英語

編集:大田通貴
装幀:加藤勝也
印刷:株式会社サンエムカラー
初版600部

■ 略歴

神奈川県横須賀市生まれ

 

【個展】
1998年「とおいまち」ガレリアQ/東京都・新宿
2003年「サボテンとしっぽ」巷房/東京都・銀座
2005年「ロバのいた町」Roonee247photography/東京都・四谷
2005年「つるのひとこえ」鐵の家ギャラリー/千葉県・市川
2006年「アマリリス通り」ギャラリー冬青/東京都・中野
2007年「猫目散歩」ギャラリー街道/東京都・阿佐ヶ谷
2008年「サボテンとしっぽ」ギャラリー冬青/東京都・中野
2010年「ねこと海」喫茶谷中ボッサ/東京都・谷中
2011年「海に沈んだ町」蒼穹舍/東京都・新宿
2012年「ペンギン島の日々 -いつか見た風景-」artspace繭/東京都・京橋
2013年「ペンギン島の夏」喫茶谷中ボッサ/東京都・谷中
2014年「ホエールウォッチング」gallery&cafe Hasu no hana/東京都・鵜の木
2015年「島影 SHIMAKAGE」森岡書店/東京都・茅場町|Gallery722/岡山市・|toki 分室/東京・西荻
2016年「海に沈んだ町」up40Gallery /東京・板橋
2016年「島影 SHIMAKAGE」mind’s eye gallery Adian Bondy/Paris France
2016年「鹿渡り SHIKAWATARI」artspace繭/東京都・京橋
2017年「島影 SHIMAKAGE」ギャラリー・ソラリス/大阪府・心斎橋
2019年「ムジナムジカ」流浪堂・トーチカ/東京都・目黒
2019年「鹿渡り SHIKAWATARI」mind’s eye gallery Adian Bondy/Paris France
2019年「島影 SHIMAKAGE」Kokonton Gallery/Venezia Italy
2020年「島影 SHIMAKAGE」READAN DEAT/広島県・広島
2020年「鹿渡り SHIKAWATARI」巷房/東京都・銀座

 

【その他】
2004年「ホンニコノ国ヨイ国ヂャ」二人展 ナノ・リウム/山梨県・富士吉田
2005,2008,2009年「まちがミュージアム!」西裏界隈/山梨県・富士吉田
2010年「足利風景―旅の視線、地の視線―」足利市立美術館/栃木県・足利
2011年「北西の町」会津・漆の芸術祭~東北へのエール~ 大和川酒造/福島県・喜多方
2013,2014年「MONOCHROME LANDSCAPE色のない景色」Art Labo 深川いっぷく/東京都白河、Flowmotion/北海道・帯広
2014年「モダン藝術写真展」gallery&cafe Hasu no hana/東京都・鵜の木
2015年「ペンギンの行方~写真の辺境、版画の辺境」猫野ぺすか+白石ちえこ二人展 Art Labo 北舟/北海道・帯広
2016年「一枚の写真を飾る部屋」銀座奥野ビル306号室 企画展/東京・銀座
2016年「ちひさきものの愛おしきかな展」Acru/大阪心斎橋、Roonee247photography/東京都・四谷
2016年 Tbilisi Photo Festival 2016〝Contemporary Japanese Photography〟Moma/Tbilisi Georgia
2019年「ピーターミラー・白石ちえこ二人展」砂丘館・新潟絵屋 /新潟県・新潟

 

【写真集】
2008年 写真集「サボテンとしっぽ」冬青社刊
2015年 写真集「島影 SHIMAKAGE」蒼穹舎
2019年 写真集「鹿渡り SHIKAWATARI」私家版 限定100部

 

【共著】
2011年「海に沈んだ町」(小説三崎亜記) 朝日新聞出版刊

 

【収蔵】
清里フォトアートミュージアム
足利市立美術館

最終更新日:22年4月7日(木)
投稿者:solaris