2015年8月4日(火)〜8月9日(日)
11:00〜19:00 入場無料
【作家在廊予定日時】
火・水・木・金曜日 18:00~19:00
土・日曜日 11:00~19:00
(時間内休憩有。不在時はギャラリー担当者にお尋ね下さい。)
私の作品は写真という像を使用した「記憶の物理化」「記憶の生物学」を試みていると思っている。
生物学理論は、この世の理を伝える宗教的な話や私たちの生物としての曖昧な感覚を理論的に表現している。私は、それが、見る事の出来ない美術のようだと思う。
「記憶の物理化」の切っ掛けは、海外で私の部屋に偶然迷い込んだ死にかけの西洋蜜蜂たちだった。
その体には、まだ新鮮な黄色い花粉が残り、生命の濃厚な気配と日々の営みを漂わせていた。
蜜蜂の「生きた軌跡」。
この世界に、確かに存在し生きたと言う「時間」と「記憶」を、その体に纏わりついた花粉と言う物質が物語っていた。
時には一匹、時には何匹かをスタジオに連れて行き私は撮影を続けた。
「記憶」と言うものが唯一、私達生物がこの世界に居たと言う証拠であり、拠り所となる気がしたのだ。
日本に帰ってからも、私は、私の「記憶」を撮り続けた。
写真の中では、生命の気配は瞬間に掻き消され、永遠に止まり続ける。
全てのものは流れ消えていくと言う大きな生物の理に抗い、時間を超えて、私たちの居るこの場所と、この世を生きた見知らぬものたちを繋いでいるのだ。
今展では記憶をテーマに、写真及び写真を使用した作品12点(予定)を展示する。
◉ オカ ヨウコ 略歴
平成6年 嵯峨美術短期大学 版画コース卒業
平成11年 University of the West of England Multi-Disciplinary Printmakingコース中退
平成11年に版画専攻から、現代美術専攻に転向。写真を撮り始める。
平成13年 University of Brighton MA FINE ARTコース卒業
最終更新日:15年7月29日(水)
投稿者:solaris