ソラリス企画展  育緒 写真展「side ABC」

ソラリス企画展

育緒 写真展「side ABC」

2019年827日(火)〜98日(日) 11:00〜19:00 入場無料

※9/2(月)休廊

※8月31日(土)15:00~16:00・17:00~19:00はイベントのため、入場いただけません

在廊情報:8/31(土)11:00〜育緒さん在廊予定です

作家にとって個展というのは、基本的に腕の見せ所であって、自身の中で先端未公開の勝負作品を発表するのが新進気鋭作家と呼ばれる人たちのスタンダードだろう。けれど写真を撮ることが自分の天命と気づいて30年という節目に私がどうしてもやりたかったのは、そういう攻めの展示ではなかった。

 

未熟な作品も含め、過去30年の試行錯誤をさらけ出すことで、これから写真と共に生きていこうとする人たちに向けて自分の経験や考えをしっかり伝え、何かしらの支えとして役立てるようなことがやりたかった。

 

作品制作しかしたことのない美大や芸大の学生や、評価を手に入れることばかり考えている本末転倒者に私が伝えられることは何もない。でも社会の中で自立して生きる名もなき大人たちを写真で支えることはできる。中でも生理や更年期に翻弄されながらも他人を思いやる弱くて優しい女性たちが、その小さな声を遠くまで響かせられるように背中を押し続けたいと心から願っている。

育緒

■会期中イベント

 

▶︎ トークイベント

8月31日(土)15:00~16:00

定員20名|500円|要予約

 

▶︎ トークイベント+レセプションパーティー

8月31日(土)17:00~19:30

ベトナム料理とドリンク付き

定員20名|2,000円|要予約

 

トークは1回目と2回目の内容が違います。どちらもすごく充実した作品解説をしますので、ぜひぜひぜひ。


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・お申し込み方法

hello@solaris-g.comまで、お名前、電話番号、人数と、「15:00~のトークイベントのみ」か「17:00~のトーク+パーティ」のどちらに参加申し込みかをおしらせください。

お申込み・お問合せ頂いたメールには3営業日以内に必ずご返信させて頂きます。もしご返信のない場合、ソラリスに「メールが届いていない」または「メールは正常に届いているが当方からの返信メールが届いていない」可能性がございます(@ezwebのアドレスによく起こりやすいです、できればPCメールアドレスの方が安心です)。当方からのご連絡が確認出来ない場合は、お手数お掛け致しますが迷惑メールフォルダをご確認の上、一度お電話にてご連絡いただけますと幸いです。

迷子メールについて詳しくは、こちら

育緒氏は京都に生まれ、東京、メキシコシティ、ハリウッド、サンフランシスコなどに暮らし、現在は東京と京都を行き来しながら活動している写真家です。独学で写真を始めた育緒氏は、2000年にはカメラ修理の名人として知られる直井浩明氏のもとで機械式カメラの修理技術を学び、クラシック・カメラの修理職人としても活動されています。

2003年から2年間にわたって滞在した米国ハリウッドでの、自由や快楽におぼれていく人々、まちの様子をとらえた作品「甘い地獄」で、2007年の土門拳文化賞を受賞。「文明や物質社会への鋭い批評精神をもった作品で、表現者としての鋭い視点や思想性が光る秀作」と評されました。

2012年には写真集『酔いどれ吟遊詩人』(窓社)を発表し、2017年には舞踏家・今貂子氏の45分間の舞台『秘色(ひそく)』を息遣いが伝わる至近の間合いの中、動く被写体を写すにはギリギリの明るさで撮影した緊張感みなぎる作品を発表してまいりました。いずれもモノクロフィルムで捉え、自身の手で印画紙(バライタ紙)に焼き付けた作品であり、その方法こそが育緒氏にとっての写真表現の柱であったと伺い知ることができます。

昨年2018年、育緒氏はピクトリコギャラリーにて写真展『プラトンの洞窟』を開催。その際これまでのフィルムでの撮影ではなく、3層構造のセンサーを持つ株式会社シグマのデジタルカメラを使用するとともに、インクジェットでの作品発表を行いました。そこには自身のスタイルを越えて、「デジタルカメラでしかできないことは何か」さらに言えば「写真とは何か」を追求していこうとする姿を見ることができます。

今年で写真を始めて30年目となる育緒氏。今展覧会では、現在の自分にとって「写真とは何か」を、いくつもの異なるアプローチで展開する多層多面の個展となります。30年の集大成となる育緒氏の企画展を是非ともご高覧ください。

ギャラリーソラリス 橋本大和

■プロフィール

 

育緒(Ikuo)

 

写真家。数少ないカメラ修理職人の一人として、1台でも多くのフィルムカメラを残すために行なっているプロジェクト「Film Camera Revival」代表。現在、KBS京都ラジオ「さらピン!キョウト」(毎週火曜14:00-17:00)にてパーソナリティをつとめる。

 

[個展]
2018年「プラトンの洞窟」ピクトリコ ショップ&ギャラリー表参道(東京)
2017年「45min.」gallery Main(京都)
2016年「Noble」京都ホテルオークラ(京都)
2015年「Whiskey Drinking Troubador」gallery Main(京都)
2013年「酔いどれ吟遊詩人 Whiskey Drinking Troubadour」iTohen(大阪)
2012年「酔いどれ吟遊詩人 Whiskey Drinking Troubadour」In Style Photography Center(東京)
2008年「甘い地獄」ニコンサロン(新宿)
2007年「甘い地獄 第13回酒田市土門拳文化賞受賞作品展」土門拳記念館(山形)

 

[主なグループ展]
2019年『ROCK YOU 2019』カロタイプ(東京)|gallery Main(京都)
2018年『OSAKA FILM PHOTOWALK』gallery solaris(大阪)
2018年『ROCK YOU 2018』カロタイプ(東京)|高台寺 北書院(京都)
2017年『ROCK YOU 2017』カロタイプ / Gallery Niepce(東京)|gallery Main(京都)
2008年『Flower Power』Gallery Orchard(名古屋)
2007年『Flower Power』Blitz Gallery(東京)

 

[主な出版物]
・写真集「Whiskey drinking troubadour/酔いどれ吟遊詩人」(窓社|2012)
・著書「I love フィルムカメラ」(技術評論社|2015)
・季刊写真誌『リゾーム』(発行人/育緒|2018〜)

 

[賞歴]
2007年『甘い地獄』で土門拳文化賞受賞

最終更新日:19年11月9日(土)
投稿者:solaris