30 4月 【開催レポート】RAINROOTS × SOLARIS 共催「カラーネガフィルムの撮影〜現像〜プリントWS」の様子
【5/2追記】rainroots湯地さんのブログでも、搬入〜WSの様子を書いて頂きました!合わせてご覧頂けると、当日のライブ感がよりいっそうわかってもらえると思います。ぜひご覧ください。
4月29日(水・祝)、rainroots × solaris 共催ワークショップ『まるごと1日で体験!カラーネガフィルムの「撮影〜現像〜プリント」を手作業でやってみよう』を開催いたしました。
フィルム写真は大きく分けて、1「撮影」、2「フィルム現像」、3「プリント」の3段階で出来上がります。この3つの行程をまるごと1日かけて、カラーネガフィルムを使い、手作業で体験してもらうのがこのイベントです。
というわけでWSはまず「撮影」からスタートということで、靭公園に集合!
参加者4名の皆さんと、アシスタントしてくださる石原さん、林さん、そして湯地さんと橋本で、まずは自己紹介タイム。写真をはじめて数年の経験者から、1ヶ月前からフィルムを撮り始めたという始めたての方まで、いろんな方が参加してくださいました。
休日ということもあり、靭公園は沢山の人!早速みんな自由に撮影スタート。
ほかに撮影に来ているグループもいっぱいで、違う撮影会グループの人が「遅れてすみません〜!….あれ??」と間違えて我々の方に来るハプニングも。なごむ〜。
靭公園は広くて気持ちいいなぁと歩いていると、「橋本さん!」と声が。振り返ると、東京で活躍される写真家のこばやしかをるさん!
偶然、別の教室で大阪に来られていたところにバッタリ。さすがご近所フォトグラファーのこばやしさん。これは幸先良い1日になりそう〜!
ハッセルブラッドを覗きこんで、撮影に夢中な様子。ファインダーの中の世界はどんなふうに見えているのでしょう。ちょっと覗かせてもらうと….
おお〜、スクリーンに写ったのを見るのと、肉眼で見るのとはまた違う世界!
アシストしてくださった石原さんのキャップも、いつの間にかかっこいいことに!
と、撮影だけでも楽しい時間ですが、ワークショップはまだまだ始まったばかり。いい時間のところでソラリスの暗室に移動して、次はいま撮ったばかりのカラーネガフィルムを自分の手で現像します!
撮影した直後のフィルムは像が記録されているけれど、まだ肉眼では見えない状態。これを「潜像」といいます。その状態のフィルムを化学薬品に浸けて混ぜたりすると、像が現れます。これを「現像」といいます。文字通りですね〜。
普通、カラーネガフィルムの「現像」は工業製品として安定した結果を出すために、「自動現像機」と呼ばれる機械を使って処理します。ですが、今日は自分の手でフィルム現像をするための道具「現像タンク」に撮影したフィルムをセットし、参加者自ら処理をしてみます。さぁ、うまくいくでしょうか??
「現像タンク」は光は入らないけど水・薬品は出し入れできるという作りになっています。そこでフィルムをセットした現像タンクに、薬品を出したり、混ぜたり、洗い流したりをすると….
おお〜、うまくいっています!緊張が笑顔に変わる瞬間!私も一安心!
処理したフィルムは吊るして乾燥。この間にゴハン休憩!
乾燥が終わったら、フィルムをちょうどいい長さに切って、フィルムスリーブに入れておきます。自分の手でフィルムにハサミを入れるのも、普段お店にお願いしているとすることのない作業なので、ドキドキしますね。
さて「撮影」「フィルム現像」もおわり、いよいよカラー暗室での「プリント」!まずは引き伸ばし機の使い方や、自分の手でカラープリント処理する方法を説明します。
今回のワークショップのポイントでもある、「ドラムチューブごろごろ現像」!この中に露光した印画紙を入れてごろごろするとプリントが出来上がる仕組みです。
カラープリントは「カラープロセッサー」という機械を使って処理することが多いものです。ですが、この機械、修理部品や消耗部品の供給が2016年1月18日で終了すると発表されています。
「カラープロセッサー」にはゴムローラーなど必ず劣化する素材が使われていて、それらがダメになった時に交換パーツがないと、もう使えなくなってしまいます。
rainrootsさんではその将来を見越して、こういった機械に頼らないプリント方法を何度も試し、データを集めてらっしゃいます。さぁ、ゴロゴロでプリントは出来上がるのでしょうか??
でたー!!綺麗な段階露光が仕上がりました!
そのプリントを元に、引き伸ばし機の設定をあれこれ調整して、色や濃度を自分のイメージに近づけていきます。
続々とテストプリント中!綺麗な色だ!そしていざ本番へ。
最終的には半切サイズの大きさまで伸ばして、プリントを仕上げます。うまくいくでしょうか??
うおーーー!むちゃくちゃ綺麗なプリントが出来上がり!!
朝撮ったフィルムが、すべて自分の手作業で半切のプリントに仕上がった!見てる私も嬉しい!おめでとうございます〜。
最後はプリントを水洗して薬品を洗い流し、折れないように箱に入れてお渡し!
そして湯地さんも、今日撮影したフィルムから1枚プリントし、会場に作品を追加くださいました。その写真は、ぜひ会場でご覧ください!
約9時間に渡る濃厚なワークショップ、ご参加くださった皆さま、まことにありがとうございました!また、アシスタントしてくださった石原さん、林さん、そして今回のワークショップを開催下さりました湯地さん、まことにありがとうございました!
ソラリスで開催してきたフィルムワークショップのなかでも、もっとも濃厚だった今回のワークショップ。rainrootsの力なくては開催できなかったと強く感じております。また、このワークショップに反応して申し込みをしてくださるお客さんがいることをすごくうれしく感じています。本当にありがとうございました!
湯地信愛 写真展「ONCE -ハイ-」は、5月10日(日) まで開催しております(月休)。また会期中5/9(土)夜には、湯地信愛(RAINROOTS)、上原敏(VU)、橋本大和(SOLARIS)の3人、そしてお客さんを交えながらのクロストーク『出張・写真の時間+RAINROOTS2部』を開催します。
話す内容は写真展「Once」についてを中心に、参加者の方の話もクロスしながら写真についてみんなで話したいと考えています。フィルムに興味がある方にもオススメのトークイベントです。写真展「ONCE」は、「同じ場所にはもう立てない」という感覚でぐっと心が動いた瞬間シャッターを切っていきたいと撮り続けているシリーズ。このワークショップ、トークイベントでも「1回限り」ここでしかできない話や体験を生み出したいと考えております。
皆様のお越し、お待ちしております!
最終更新日:18年10月2日(火)
投稿者:solaris