【開催レポート】あかつき写房さんの「ガラス湿板写真の100箱プロジェクト」の様子

【開催レポート】あかつき写房さんの「ガラス湿板写真の100箱プロジェクト」の様子

先日、京都北大路にある写真工房あかつき写房さんをソラリスにお招きし開催した、「ガラス湿板写真の100箱プロジェクト」。

あかつき写房 「ガラス湿板写真の100箱プロジェクト」 @ソラリス

©︎あかつき写房

古典写真技法であるガラス湿板写真で参加者のポートレートを2枚撮影し、仕上がりまで一緒に暗室で見てもらった後、1枚を木箱に入れて記念にお持ち帰りいただこうというこのイベント。もう1枚は、あかつき写房に寄付となり、それを100箱集めようというプロジェクトとなります。

あかつき写房 「ガラス湿板写真の100箱プロジェクト」 @ソラリス

©︎あかつき写房

撮影に使うのはこのカメラ!
レンズは19世紀のレンズです。当時のレンズで、当時の技法で。
あかつき写房さんのこだわりが伝わってきます。

まずは日によって薬品の状態なども変わるので、イベントの前にまずはテスト撮影。

あかつき写房 湿板写真
あかつき写房 湿板写真

©︎あかつき写房

まずは暗室で薬品をガラス板に塗ります。湿板写真は読んで字のごとく、ガラス板に塗布した後、乾く前に撮影〜現像処理まで仕上げなければいけません。ガラス板をフィルムホルダーにセットした後は速やかに撮影へ。

あかつき写房 湿板写真

©︎あかつき写房

あかつき写房 湿板写真

天気は快晴!ビルの前に私も立って、一緒に写してもらいました。ちなみにこの時のシャッタースピードは3秒!そうISO感度が非常に低いのです。

あかつき写房 湿板写真
あかつき写房 湿板写真

撮影後は暗室に戻り、すばやく現像処理。繰り返しますが、薬品が乾くまでに行わなければなりません。

あかつき写房 湿板写真
あかつき写房 湿板写真

赤い光の中で処理をしてやると、、、ジャジャーン!像が浮かび上がりました!水洗後はニスを塗って像が剥がれ落ちないようにします。それを乾燥させて出来上がり。

あかつき写房 湿板写真
あかつき写房 湿板写真

ガラスの上の像は、背景が白いと見えにくく、黒くて反射しない紙などを引いてやると像が見えます。実物を見るとびっくりするくらい、精密で豊かなトーン!これでテストはOK、いよいよ本番です。

あかつき写房 湿板写真
あかつき写房 湿板写真

参加者の方には、撮影はポートレートのみでもいいですし、一緒に撮影したい小物などあればお持ちくださいとお伝えしており、こちらの方は愛用のカメラをお持ちくださりました!

あかつき写房 湿板写真
あかつき写房 湿板写真

ちなみにこの写真に写っているのが絞り。レンズには本当にレンズしか付いていないので絞りはお手製です。シャッターもないので代わりにレンズのフタを開ける・閉めるを自分の手で行います。

現像後、定着液につけて像が浮かび上がる時の映像です。だんだんと像が浮かび上がってくる様子に思わず大きな声が。

あかつき写房 湿板写真
あかつき写房 湿板写真

こう撮っていたのが、こう仕上がりました!目に光が入っていて、いい写真ですね!世界に一枚のガラスの上に焼きついたイメージは、まるで時間がそこに留められたような存在感が溢れています。最後は木箱に入れてお持ち帰りいただきます。

あかつき写房 湿板写真

参加してくださった加藤さん。タキシードに小道具持ち込みでお越しくださりました!むちゃくちゃ楽しい時間になりました。ありがとうございます〜。

あかつき写房 湿板写真
あかつき写房 湿板写真

私も後日、撮っていただいた湿板写真を額装してみました!嬉しいなぁ〜。写真はソラリスに飾ってますので、ナマで見たい方はお気軽にどうぞ!実物でしか味わえないトーン、質感ですヨ。

あかつき写房さんは、京都北大路にて「撮りにきてもらう記念写真」や日光写真による「あおしゃしん」、そして「ガラス湿板写真」などのサービスを行われています。今イベントのようなワークショップなども不定期に開催されていますので、気になる方はぜひWEBをチェックしてみてください!

ご参加いただいたみなさま、そしてあかつき写房の本田さん、小椋さん、寺内さん、ありがとうございました!

最終更新日:19年11月28日(木)