岡本健一「浮上」

岡本健一「浮上」

2020年225日(火)〜 31日(日) 11:00〜19:00 入場無料

作家在廊情報

・2/29(土)13:00頃〜19:00予定

・3/1(日)13:00頃〜19:00予定

ふとした時に、とりとめもなく心に浮かび上がる記憶の光景。
裏山、プール、川への小道。どうして思い出すのかもわからない、そんな何でもない情景の数々。

 

記憶をたどり、かつて実際にそれらを見たであろう場所を訪ね、歩きました。
そしてそこで見たものをモノクロフィルムに収め、暗室で印画紙に焼き付けました。
これらの写真は、そのように、思い出してから、つまり記憶を土台にして撮影しています。

 

多くの場合、記憶とは(実際はどうあれ)美しいものだと思います。
そういう、記憶の美化作用とでもいうべきものに落胆するかもしれない、そう思っていました。
しかし実際には、そんな不安をよそに、いまそこにあるものにレンズを向けていました。
何でもない記憶の風景を訪ねて、何でもない目の前にある光景に心を惹かれていたのです。

 

そして紙に焼いたこれらの写真も、すでに記憶となったのだと気づきました。
今回見た情景も、いつかまた浮上し、ふたたびここを訪れる。
そういうことがずっと続いていくのだと思います。
本作品はそういうサイクルの断片といえるのかもしれません。

■ 略歴

2013年頃よりグループ展を中心に作品発表をはじめる。
(クラブBGR展/フィルムで撮ったらレンズで焼く会写真展/北浜白黒写真倶楽部写真展/他多数)
2019年8月、初個展「Walls」
2020年2月、2回目の個展として、本展「浮上」

最終更新日:20年2月23日(日)