鏡の中に写るわたし
わたしは影として一体となる
現実と虚構が交差する世界

鏡の向こうに広がる世界
わたしは影となって世界を変える
主体と客体が入り混じる世界

鏡がわたしに語りかける
わたしは静かに耳を傾ける
鏡とわたしとの会話は永遠に続く

10年ほど前、旅先で、妻が「ふたりのセルフィーはやめましょう」と言い出した。見慣れた、そして、老いて行くお互いの姿に、耐えられなくなっていたのだ。この言葉をきっかけに、ツーショットの写真はふたりの影となった。
その後、京都芸術大学の写真コースに進んだことから、いつしか、セルフィーは自らの影となった。人影は身体から抜け出した第二の魂であり、光が消えると亡くなってしまう「儚い魂」でもある。

モノクローム デジタルプリント 20点

1947年 名古屋市生まれ
2022年 京都芸術大学美術科写真コース 入学・在学中
2024年 Perfume Project 「One Scene」 (due Colori)
2024年 グループ展「点」(Gallery Solaris)