鶴巻育子「ALT」

ソラリス企画展

鶴巻育子 写真展

「ALT」

2025年71日(火)〜 713日(日) 11:00〜19:00

※最終日7/13(日)のみ18:00まで
※7/7(月)休廊

コロナ対策

会期中イベント

7/1(火)19:00〜20:30 鶴巻 育子 ✕ 橋本 大和 ギャラリートーク「東西レンタルギャラリーについて」
7/12(土)15:30〜18:00 柿島 貴志 ポートフォリオレビュー
7/12(土)19:00〜20:30 鶴巻 育子 ✕ 柿島 貴志 ギャラリートーク「ALTについて」
7/13(日)10:00〜15:30 鶴巻 育子 スナップ撮影 & セレクトWorkShop in 大阪

イベントはすべて要予約です

写真家・鶴巻育子が視覚障害者と関わりながら「見ること」について思考を巡らせるプロジェクト「ALT」。東京のキヤノンギャラリーSで開催された展覧会は大きな反響を呼び、第33回林忠彦賞を受賞しました。

本展では「隣りにいる人」「※写真はイメージです」「見ることとは何か」の3部構成からなる同展覧会のうち、視覚障害者とのコミュニケーションに焦点を当てた「※写真はイメージです」のセクションを展示いたします。

作家メッセージ

​目を使って仕事をする写真家の自分とは対極にある「見えない、見えづらい世界」を覗いて見たい。そんな好奇心から始まったプロジェクトの第二弾が「ALT」です。

人は情報の80~90%を視覚から得ていると言われています。取材当初、私はその情報を得ずに生きる視覚障害者の人々の苦労ばかりを想像していました。しかし個人差はあるものの晴眼者となんら変わりない彼らの生き方を目の当たりにし、また「視覚障害」と言っても個人個人異なった見え方で、簡単にカテゴライズできるものではないことを知りました。私は知らず知らずのうちに、先入観や偏見を抱いていた自分に気づきました。彼らと会い対話する時、言葉が最も重要なツールとなります。そこではミスコミュニケーションが生じることもあり、言葉でのやり取りにおける難しさを実感せざるを得ませんでした。しかし当然ですが、それは相手が晴眼者であっても起こり得るものです。私は他者との認識のズレに違和感を抱くより、まずは自分の知らない領域に一歩足を踏み入れてみることを優先しました。すると、私ひとりでは辿り着けなかった気づきやアイディアが浮かび、新しい世界が見えた気がしました。

約4年の間に多くの視覚障害者の人々と時間を共有した中で最も興味深かったのは、彼らが頻繁に「みる」という言葉を口にすることでした。私は改めて見ることの意味を考えるようになり、いかに自分の視野が狭いかを思い知る体験をしたのです。目で見ることが全てではない。感じることは見ること。見ることとは何か。

「視覚障害者に興味を持ってくれるのが嬉しい」「面白い形で自分たちの世界を表現してもらいたい」など彼らの言葉が支えとなり、この作品を完成することができました。

*ALTとは

alternateの略。代わりのもの、代替え、交互の、他の可能性、他の手段。X(旧Twitter)では「+ALT」ボタンは代替えテキストの略称で、画像の説明を示す用語として使われています。

写真集

鶴巻育子 写真集 『ALT』

鶴巻育子「ALT」

発行元 :Jam Books

印刷所 :株式会社 八紘美術

デザイン:宮添浩司

発行日 :2024年9月27日

サイズ :B4変形(285mm×275mm)

ページ数:ハードカバー240ページ

2024年9月27日〜11月11日、品川キヤノンギャラリーSにて開催した写真展「ALT」に併せて発行された写真集。

会期中イベント

イベントはすべて要予約です

7/1(火)19:00〜20:30

鶴巻 育子 ✕ 橋本 大和 ギャラリートーク「東西レンタルギャラリーについて」 

鶴巻氏が主宰する東京・目黒あるJam Photo Galleryは、ソラリスと同様に企画展とレンタルとして運営し、ワークショップ、写真教室など写真に関わるイベントも精力的に行っているギャラリーです。そこで鶴巻氏とソラリスの橋本が「東西レンタルギャラリーについて」を軸に、東京と関西でのギャラリー事情の違い、展示内容、客層などについてお話します。さらに展示の申込み、売り込みなどの方法等々について、写真愛好家や作家を目指す方々へのアドバイスをいたします。ここでしか聞けない話をどうぞお楽しみに。

定員:15名
参加費:1,000円(税込) 写真集ご購入者は、トークイベントに無料で参加いただけます。

7/12(土)15:30〜18:00

柿島 貴志 ポートフォリオレビュー

POETIC SCAPE ギャラリーディレクターの柿島氏による、ポートフォリオレビューを開催いたします。

ポートフォリオレビューは、自分の制作したポートフォリオ(作品集)に講評・アドバイスしてもらうとともに、他の参加者の作品やそれに対するアドバイスも一緒に聞く事ができる貴重な機会です。参加者は当日20点程度のポートフォリオ(作品集)を持参してお越しください。デジタル、銀塩、カラー、モノクロなんでも結構です(持参方法はボックス形式・ファイリング形式、いずれもOKですがボックス形式が望ましいです。タブレット不可)。1人あたり20分程度を予定しています。

作品をまとめてはいるけど写真に悩んでもう一歩先に抜け出したいと思っているかた、日頃から写真を撮っているけどどうしたらいいかわからないかた、また作品の見せ方・今後の写真活動の方法等で悩んでいる方など、この機会にぜひご参加ください。きっと次へのヒントが見つかるはずです!

柿島 貴志  | POETIC SCAPE ギャラリーディレクター

Kent Institute of Art and Design(現UCA/イギリス)Visual Communication course photomedia卒。2011年より東京・中目黒にてギャラリーPOETIC SCAPEを運営。写真をキュレーションの軸に据えながら、 近年は写真以外の作品も取り扱っている。また写真作品の額装ディレクションや、執筆、講演なども行う。2017年より2021年まで京都芸術大学 芸術学部 通信教育部 写真コース非常勤講師。

定員:6名
参加費:5,000円(税込)

7/12(土)19:00〜20:30

鶴巻 育子 ✕ 柿島 貴志 ギャラリートーク「ALTについて」

鶴巻氏と、本展覧会でキュレーションを担当された柿島氏との、ギャラリートークを開催いたします。

ALTというプロジェクトのきっかけから、作品制作にあたってどのようなことがあったのか、また写真集の制作についてやキヤノンギャラリーSでの展覧会についてのお話など伺う予定です。

定員:15名
参加費:1,000円(税込) 写真集ご購入者は、トークイベントに無料で参加いただけます。

7/13(日)10:00〜15:30

鶴巻 育子 スナップ撮影 & セレクトWorkShop in 大阪

Jam Photo School恒例のスナップ撮影&セレクトWSを大阪で開催します。
初心者の方も楽しめるワークショップです。同じ場所を他の参加者がどう捉えたか見ることも収穫になるはずです。
さらにこのワークショップでは、撮影後にいい写真を一緒に見つけセレクト力を養うことを目指します。同時に参加者それぞれの被写体に対するアプローチの傾向、撮影時の癖などを分析し、今後の撮影や作品作りに繋がるアドバイスを行います。

・10:00〜12:00 集合場所に集合後、心斎橋周辺にて各自撮影
・12:00〜13:00 講評会場にてメモリーカードお預かり、休憩(各自お昼ごはん)
・13:00〜15:30 講評

持物:デジタルカメラ(デジタル一眼レフ、ミラーレス、コンデジは問いません)、メモリーカード(初期化し他の写真が入ってないものが望ましい)
※24インチモニターに投影しながらの講評になりますので、Jpeg(Raw + Jpeg)に設定して撮影をお願いします。

定員:8名
参加費:8,800円(税込)

◉ お申し込みはこちら

下記ボタンのお申込みフォームから、お申込みください。お申込み頂いた方にはこちらから参加費の振込先などをご連絡いたします。

※注意事項

返金はイベント日の14日前までに、キャンセルのお申し出があった場合のみとさせていただきます。この日を過ぎますと、参加者の再募集をすることが時間的に困難になりますのでキャンセル料が100%発生いたします。大変申し訳ございませんが、あらかじめご了承下さい。

関連情報

<第33回林忠彦賞 授賞式>

【電話にて要予約・参加無料】

日時:2025/4/26(土) 14:00〜16:00

会場:周南市美術博物館
〒745-0006 山口県周南市花畠町10-16
TEL 0834-22-8880
https://s-bihaku.jugem.jp/?eid=812

<周南展>

会期:2025/4/26(土)~ 5/11(日) 9:30〜17:00(入館は16:30まで) ※4/28(月)、5/7(水)休館

会場:周南市美術博物館
〒745-0006 山口県周南市花畠町10-16
TEL 0834-22-8880
http://s-bunka.jp/bihaku/

<東京展> 3部構成のうち、セクション2「※写真はイメージです」を展示します

会期:2025/5/13(火) ~ 5/25(日) 12:00〜18:00(日曜17:00まで) ※5/19(月)休廊

会場:Jam Photo Gallery
〒153-0063 東京都目黒区目黒2-8-7鈴木ビル2階B号室
TEL 050-7118-1669
https://www.jamphotogallery.com/

<東川展>

会期:2025/12/28(日)~2026/1/18(日) 10:00〜17:00 ※12/31(水)~1/5(月)休館

会場:写真の町 東川町文化ギャラリー
〒071-1423 北海道上川郡東川町東町1-19-8
TEL 0166-82-4700
https://photo-town.jp/

鶴巻育子 (Ikuko Tsurumaki)

1972年東京生まれ。写真家。1997年の1年間渡英し、語学を学ぶ。帰国後、周囲の勧めで写真を学び始めた。カメラ雑誌の執筆や写真講師など幅広く活動する一方、2019年に東京・目黒に写真ギャラリー「Jam Photo Gallery」を開設し、著名写真家の企画展や若い写真家への場の提供、アマチュアの育成にも力を注いでいる。国内外のストリートスナップで作品を発表しながら、視覚障害者の人々を取材し「みること」をテーマとした作品にも取り組んでいる。主な個展は「芝生のイルカ」(2022年/ふげん社)、「PERFECT DAY」(2020年/キヤノンギャラリー銀座・梅田)、「3[サン]」(2015年/表参道スパイラルガーデン)など。主なグループ展に「icon CONTEMPORARY PHOTOGRAPHY II」(2022年/AXIS Gallery)やアルファロメオ企画展「La meccanica della emozioni」(2017年/寺田倉庫)などがある。

<個展>

2024年12月 幸せのアンチテーゼ(Jam Photo Gallery/東京)
2024年09月 ALT(キヤノンギャラリー S 品川/東京)
2023年03月 お山のおいぬさま(Jam Photo Gallery/東京)
2022年12月 芝生のイルカ(コミュニケーションギャラリーふげん社/東京)
2022年04月 幸せのアンチテーゼ(Jam Photo Gallery/東京)
2021年03月 夢(Jam Photo Gallery/東京)
2020年03月 PERFECT DAY(キヤノンギャラリー銀座・大阪)
2019年03月 back to square one(Jam Photo Gallery/東京)
2018年08月 The Bus(PICTORICO GALLERY 表参道・PLACE M/東京)
2016年08月 Oh! Hawaii(キヤノンギャラリー銀座・大阪・福岡)
2015年01月 世界の足採集(Bright photo salon/東京)
2015年04月 3〔サン〕(表参道 スパイラルガーデン/東京)
2013年12月 二つの道(キヤノンギャラリー銀座・梅田・名古屋・仙台)
2013年10月 東京 オオカミの山(エプソンイメージングギャラリーエプサイト/東京)
2013年08月 Brighton(Bright photo salon/東京)
2012年06月 Brighton-a little different (オリンパスギャラリー東京・大阪)
2009年11月 日日の中の中(Deco’s cafe/東京)

<グループ展>

2017年07月 アルファロメオ企画展 La meccanica della emozioni(寺田倉庫)with 田村翔
2016年10月 Stories Everywhere カメラをもって遭いにいく(キヤノンギャラリー)with 横木安良夫氏
2013年12月 The Secret 心で感じる写真展(リコーイメージングスクエア銀座)

<賞歴>

2025年 第33回 林忠彦賞

最終更新日:25年4月18日(金)
投稿者:solaris