【日々のこと】8月19日は、写真の誕生日

【日々のこと】8月19日は、写真の誕生日

今日、8月19日は写真の生まれた日といわれています。

いわれているという、若干歯切れの悪さがあるのは「写真がいつ生まれたのか」という話になったとき、いくつか候補が挙がるからなんですね。

そんななか、この8月19日が最有力候補として「写真の誕生日」と挙げられることが多いのですが、さてこの日なにがあったのでしょう。

さかのぼること1839年の8月19日のことです。

illustration de Yan d'Argent in Louis Figuier, "La Photographie", Les Merveilles de la Science, vol. III, 1867, p. 41.

illustration de Yan d’Argent in Louis Figuier, “La Photographie”, Les Merveilles de la Science, vol. III, 1867, p. 41.

フランスで行われた、科学アカデミーと美術アカデミーの合同会議。
そこで、ダゲール氏の発明した写真技法ダゲレオタイプの技術と可能性についての講演が行われました。

そしてフランス政府は、ダゲレオタイプの特許を買い上げ、そのやり方をオープンにし、ダゲレオタイプは誰もが使えるものとなりました。ありがとう、フランス!

というわけで「1839(いいわ〜、サンキュー!)ダゲレオタイプ」と覚えましょう。
それにしても、科学と美術の合同会議で誕生したとされる写真。う〜ん、まさにという感じですね。

Daguerreotype_process

ちなみにこの頃販売された、世界で初めての市販カメラ「ジルー・ダゲレオタイプ・カメラ」は、東京・千代田区にある「日本カメラ博物館」にそのひとつが展示されています。

翌年1840年には、また別の発明家タルボット氏がカロタイプという写真技法を発明し、1844年からは世界で初となる写真集『自然の鉛筆』が出版開始されます。

『自然の鉛筆』は、今年1月に赤々舎から完全日本語訳もでましたね!

[amazonjs asin=”4865410430″ locale=”JP” title=”自然の鉛筆”]

それから数えると、今年で写真は誕生から177年目を迎えたことになります。200年目を迎えるのも、もうそう遠い未来じゃないんだなあ。その頃、写真ははたしてどうなってるんでしょうね。

写真の創成期をもっと深く知りたいという方はぜひこちらをどうぞ。

元オルセー美術館、現MoMA写真部門キュレーターのクエンティン・バジャック氏による、1880年頃までの写真の歴史をまとめた本です。読みやすくて面白いうえに、貴重な写真が満載!

[amazonjs asin=”4422211692″ locale=”JP” title=”写真の歴史 (「知の再発見」双書)”]


最終更新日:17年6月2日(金)
投稿者:solaris