吉見 洋平 写真展
むせ返るような熱気とクラクションと、空が霞んで見えなくなるほどの排気ガス
人、バイク、車と音楽に溢れかえったデコボコだらけの通り
すれ違う人のじめっと湿った肌と、鼻をつく饐えた臭い
氷で飲むぬるい瓶ビールと、嗅いだことの無い匂いのする料理に、
妖艶な光の中で甘い香りを放つ女性たち
7年前、仕事で訪れたその場所は、混沌、猥雑、雑多な非日常の世界でした。
シャツを汗で濡らし、人混みの中を夢中でシャッターを切っていると、今いるその場所が現実の世界ではなくて、まるで都市伝説で語られている架空の国トレドのような、パラレルワールドに迷い込んだようでした。
目にするもの、感じるものすべてが刺激的なその場所の不思議な魅力に惹かれて、それから憑りつかれた様に通い、光と音と匂いにまみれながらシャッターを切りました。
作品形態
カラー 35点予定
略歴
1977年 京都府出身 FCRゼミ在籍