二人でフィルム写真の現像をSolarisで教えてもらってから、気が付けば4年が経ちました。せっかくだから、フィルム写真で二人展をすることにしました。

私たちはフィルム写真に魅了されたのだと思います。シャッターを押してフィルムを巻きあげる、現像してみるまでどんな風に映っているかわからない、ネガを一枚一枚引き伸ばし機にセットしてピントを合わせテストピースをとり、印画紙に色が光るように浮かび上がる。身体的な行動を伴う少し不自由で手間がかかるようなことが、私たちは何故か心躍るのです。

それぞれの暮らしの中でシャッターを押し、暗室に入る。焼く。二人で暗室に入ったときは他愛もない会話をする。気が付けばどれもが自然と日常となっていました。そんな私たちが日々の延長上に撮った写真たちです。街の片隅で丁寧に紡がれる小さな営みや、かわらずそこにある水と緑の風景、その瞬間、その場所にしかない光と色を焼き付けました。絡まるように、編み込むように、結ぶように。「糸」という言葉を添えて綴る私たちの写真を見ていただけたら嬉しいです。

WEB上で展覧会の雰囲気をご覧いただけるオンラインビューイングを公開いたします。写真展の楽しみは会場でしか味わえないものもありますが、遠方の方、足を運びにくい方もぜひこちらから展覧会の雰囲気をお楽しみいただけますと幸いです。

なおオンラインビューイングの公開は、会期最終日までとなります。