あべれいこ写真展「Retreat~森とつながる扉」

あべれいこ 写真展

「Retreat~森とつながる扉」

2024年319日(火)〜331日(日) 11:00〜19:00

※3月25日(月)休廊

コロナウイルスへの対応、お客様へのご協力のお願い

作家在廊予定

3/19(火)12-19時
3/20(水)12-18時
3/21(木)13-19時
3/22(金)13-19時
3/23(土)13-19時
3/24(日)13-18時

3/28(木)17-19時
3/29(金)13-19時
3/30(土)13-19時
3/31(日)13-19時

会期中イベント(すべて参加無料)

作家による作品解説 3/23㊏15:00〜15:30 / 18:00〜18:30、3/29㊎15:00〜15:30(予約不要)

作家との茶話会 定員になりました 3/23㊏19:00〜20:00|定員 8名(要予約)

ギャラリートーク 定員になりました 3/29㊎19:00〜20:00|ゲスト 渡邉真弓(写真家)|定員 15名(要予約)

※会場の都合により祝花・菓子などはご遠慮いただいております。差し入れに代えて、作品などのご購入をお勧めしています。
ご購入を通じてアーティストへの励ましやご支援くださいますようご理解お願いいたします。

<作品解説>

ソラリスでは、あべれいこ による6年ぶりの展覧会「Retreat〜森とつながる扉」を開催いたします。ソラリスで、あべれいこ の個展を開催するのは2回目となります。

京都に暮らすあべですが、今作「Retreat〜森とつながる扉」は、2020年6月から八ヶ岳南麓・清里に居を構え、氷河期時代の生き残りと言われる清里高原の森で生まれ育った植物と、それぞれの季節の移ろいを約3年かけて撮影した作品となります。

前作では、植物の生命力を描くために、初夏から秋にかけて、毎月清里に通い制作をしていましたが、今作では清里で生まれ育った植物と共に暮らし、植物そのものよりもむしろ、植物がまとう場や空(くう)に着目して、制作されています。

植物を見つめ、共に今ここにいる感覚を、互いの境界線が溶けて、つながっていく空(くう)として視覚化し、前ボケなどの写真技法で表現しています。

タイトルの「Retreat」(リトリート)は、「心と体に休息を与えるため、また自分自身と向き合うために日常とは異なる場所を訪れる旅」(*)を意味します。

あべにとって、都会の喧騒や仕事の日常から離れた3年間は、自分自身の心と向き合った特別な時間でした。清里という土地やそこにある森、そして暮らしがかけがえのないものだと気づくと共に、その間に撮り溜めた写真を眺めた時に、自分の心の旅が浮かび上がってくるように見えたと言います。

一つ一つの写真が、心の「扉」であり、森とつながる「扉」であると捉え、本展では、作家の心の旅を再現しています。観る人が目の前の「扉」と向き合った時に、それが新たな心の旅のきっかけとなることでしょう。

本展覧会では、「Retreat」シリーズ全44点の中から、発色現像プリント14点(大四つサイズ)と、新たな試みとして、大判カメラ4X5で撮影されたイメージの大全紙プリント1点を展示・販売します。また、全作品44点を収めたポートフォリオの中のプリント作品(六切り)も販売します。

(*)出典: https://earth-ism.jp

<ステートメント>

2020年6月から、清里と京都の二拠点暮らしを始めた。

 

清里を訪れたのは、ほんの偶然だった。そこにある森を見た時、初めてなのに、何故だか、ずっとここに来たかったような気がした

 

清里がある八ヶ岳南麓は、氷河期の生き残りと言われる植生が広がっている。
まだ島国ではなく、日本が大陸とひとつだった時代、森はつながっていた。

 

その名残が息づいている清里高原の森、樹々、植物達の生命の輝きと過ごす日々は、自分自身のこころと向き合う時間であった。生まれたばかりのこころが、森の生命と響き合い、光に包まれているかのような感覚をおぼえた。

 

植物を見つめ、写真を撮る。
「今ここ」にある一瞬のイメージが、こころの眼に宿る絵として、折り重なっていく。

 

それぞれの季節が3度巡り、撮り溜めた写真を眺めると、自分のこころの旅が浮かび上がって来るように見えた。

 

本展は、「Retreat〜森とつながる扉」と題して、その旅を再現している。
一つ一つの「森とつながる扉」が、観る人のこころの扉とつながり、新たな旅が始まることを願っている。

あべれいこ

<略歴>

写真作家、会議通訳者(英語)。八ヶ岳南麓・清里と京都の二拠点暮らし。
ガーデニングをきっかけに写真を始め、京都芸術大学で学ぶ。
2016年卒業後、2017年AXISフォトマルシェ4・JPADS展(東京)、倉敷フォトミュラルf (岡山)にて招待作家として作品展示。
2018年京町家空間を活かした展覧会「Something in the Air」(Kyotographie/KG+展)、個展「The Breath of Life」(ギャラリー・ソラリス/大阪)、2019年個展「森庭(もりにわ)」(京都)を開催。
在学中に写真集「The Garden of Radiance」(zine/150部)を刊行、東京アートブックフェア等で販売。
2020年以降は、八ヶ岳での自然の庭や森づくり活動、植物の自生地観察を通して「自然と共にある体感を光で描く」をテーマに作品制作。


最終更新日:24年3月31日(日)